世の中が変化している!選択的シングルマザーという生き方
まる
シングルマザーとして暮らしていて今、とても幸せです。

世の中には今123.2万世帯のシングルマザーの世帯があり(2017年調査時現在)、シングルマザーであるということは特に珍しいことではなくなりました。

私もご近所に仲良しのシングルマザーがいるし、自分の暮らしが特に特別という感覚はありません。

そんな昨今、増えているのが「選択的シングルマザー」。

聞いたことありますか?

選択的シングルマザーとは?

選択的シングルマザーとは

選択的シングルマザーとは、あえて自分で選んで結婚をせずに子供をもうけたシングルマザーのこと。

配偶者と死別したり離婚したりして母子家庭になったのではなくて、最初から自分の意思で母子家庭として子育てすることを選んだ女性のことです。

結婚以外の新たな選択肢で母になる

まる
選択的シングルマザーという言葉、聞いたことありましたか?

私はつい最近まで知らなかったです。

同じ意味では未婚の母という言葉もありますね。

そちらの方が世間的にも浸透している気がします。

選択的シングルマザーは、未婚の母でありつつ、あくまで自分の意思でそうあることを選んだという点で強い意志を感じますよね。

結婚はしたくない。もしくは結婚する必要性を感じない。

結婚したい相手がいないというのもあるかもしれません。

でも子供は欲しいし結婚と違って出産にはどうしてもタイムリミットがあります。

だから結婚相手を探すのではなく、精子提供を受けることで子供を産もうということ。

子どもを産み育てるということと、パートナーを得るということを切り離して考える。

私にとってはとっても新しくて画期的な考え方でした。

著名人の発信などで徐々に認知されつつある選択的シングルマザー

引用:http://honkawa2.sakura.ne.jp/index.htmlより

近年、芸能人や著名な人が選択的シングルマザーとして子供を産み育てているということを耳にするようになりました。

公の場に出るお仕事をしている人が世の中をリードして選択的シングルマザーという生き方を選んでくれることで、ちょっとずつ世の中に浸透してきています。

実際に選択的シングルマザーとして子を設ける人の割合も年々増えてきています。

これまでのシングルマザーのイメージといえば、「大変そう」、「貧困」、「忙しそう」など、あまりポジティブなものではありませんでしたが、有名人ので徐発信もあり徐々にイメージも変わってきているのではないでしょうか。

実際私も、結婚していた頃よりも明らかに今の方が幸せだし自由で気分も軽いです。

これまでの近代日本では一般的でなかった新しいスタイル

新しい選択肢

とはいえ、先述の通り選択的シングルマザーという生き方はこれまでの近代日本ではあまり一般的ではありませんでした。

一般の女性が何の後ろ盾もなく経済的なアドバンテージもない中で選択的シングルマザーという生き方を選べるかというとまだまだ難しいのが現実。

私自身が結婚に失敗したからそう思うのかもしれないけれど、配偶者に傷つけられることなく暮らす。

配偶者を作ることなく親になる。

そんな選択肢がすべての女性に当然の権利として与えられていてもいいのではないかなと思うんです。

もちろん結婚自体を否定したいわけではないけれど、結婚前の自分の常識そのものが違ったら当時の自分の選択は違ったかもしれないし、結婚生活でボロボロになることもなかったのかもしれない。

結婚してパートナーと暮らす。

それと同じくらい当たり前に、1人の人の幸せな将来の形として「結婚しないで母になる」という選択肢が認められてもいいのではないでしょうか。

適齢期を迎えた女性が「早く結婚したい」とか「結婚しないといけない」と自分自身の常識や周りの声にあおられてそう考えてしまうときに、「私は結婚はしないけど親になりたい」と、普通に発言できる雰囲気があったら素敵ですよね。

選択的シングルマザーの課題

私が選択的シングルマザーを魅力的な存在に感じるのはあくまでも私自身がシングルマザーだからかもしれません。

世間はまだ選択的シングルマザーの存在を知らない人も多いし、良いイメージを持っている人ばかりではない。

選択的シングルマザーの抱える問題は他にもあります。

まだまだ世間のイメージは良くない

世間のイメージが良くない

まずは世間のイメージ。

そもそもできちゃった結婚のイメージすらも良くないここ日本において、最初から結婚するつもりのない選択的シングルマザーという存在は実に新しく、保守的な考え方を持った人に容易に受け入れられるものではないのかもしれません。

結婚することこそがすべての人の正しい選択肢。

そんな風に考えている人はまだまだたくさんいます。

「これまでがそうだったから」という理由で新しい考えを受け入れられないというのはよくあることなんです。

そうしたイメージが置き換わっていくのには長い時間が必要です。

諸外国に比べて精子提供を受けるルートが整っていない

選択的シングルマザーという考え方がすでに広く浸透しているアメリカでは、多くの妊娠を希望する女性が精子バンクに登録をしていて、精子提供から子供を設けるということが出産へのルートとして確立されています。

それに対して日本は、不妊治療以外での体外受精は基本的に行われていません。

だから、今の日本の女性が選択的シングルマザーになるためには、結局パートナーとの間に性交渉を持ち妊娠をしたうえで結婚を選択しないという方法が多いようです。

それだと、「男性とお付き合いもしたくないけど子供が欲しい」という女性は結局何もできなくなってしまいます。

まだまだ日本では選択的シングルマザーという生き方を当たり前に選べる土台は整っていないのです。

改善されつつあるが、選択的シングルマザーへの制度が整っていない

令和2年の法改正で、寡婦控除の制度が改正されました。

これまでは所得税の算出にあたり、シングル家庭が受けられる控除といえば「寡婦控除」でした。

でも、この寡婦控除、死別もしくは離婚でシングルマザーになった人は使える(所得制限あり)ものの、未婚のシングルマザーには適用されないものだったんです。

だから選択的シングルマザーは寡婦控除の対象になっていませんでした。

改正によって寡婦控除がひとり親控除となり、選択的シングルマザーも控除を受けることができるようになりました。

まだまだ法がすべて整っているなんて言える状態ではありませんが、徐々に国も変わってきているんですね。

求められる経済的な自立

経済的に自立していないと厳しい

税制を含めた社会の仕組みや人々の理解が不十分だったこれまでの日本で選択的シングルマザーが生きていくためには、経済的にしっかり自立していることが求められてきました。

求められてきたというか、「誰も助けてくれないから、ちゃんとお金を持っている人しか選択的シングルマザーになりようがなかった」と言った方が正しいかもしれません。

シングルマザーは結婚している世帯やシングルファーザーと比較しても収入が低くなりがち。

選択的シングルマザーが生きていくためには、しっかりとした経済力があるということが条件になってしまう状態だからこそこれまで日本では浸透してこなかったということなのでしょう。

選択的シングルマザーという生き方について私はこう思う

私の想い

現状選択的シングルマザーを取り巻く環境はまだまだ充実しているとは言えません。

むしろその逆ですよね。

シングルマザーであるという見方から選択的シングルマザーという生き方について、私自身の考えをまとめてみます。

自由で自立した生き方に魅力を感じる

まず、何よりも結婚という制約に囚われることなく生きるということ自体に大きな魅力を感じます!

自分自身が離婚で色々と大変だったから余計にそう思うのかも。

最初から結婚していなければ離婚はしなくていいわけで。

私は離婚後、自分が世帯主として生活する中で、私がいかに他人と生活することに向いていなかったのかを思い知りました。

結婚時代は家事や育児を全然してくれないのに自分が一家の大黒柱だとふんぞり返っていた元夫に対して、「私も同じだけ仕事をしているし収入だって同じなのにこんなのおかしい!」とずっと不満を感じていました。

私の場合は更にモラハラやっ金銭問題もあり離婚を選んだのですが、離婚後の生活は自分がすべてしなければいけないけれど、同時に自分が一家の大黒柱。すごくシンプルで矛盾のない状態になったと感じてすごく嬉しかったです。

だから、結婚という形にこだわらないで子供をもうけたいという選択的シングルマザーの考え方は、私にとってもとても自然で魅力的です。

無知であることが一番の問題

もし私が結婚前に選択的シングルマザーになるという選択肢を持っていたらどうなっていただろう?

考えてみましたが、正直言って私には勇気がなくて踏み切れなかっただろうと思うんです。

魅力も感じるし、今シングルマザーとして生活していて改めて選択的シングルマザーが世に浸透していたなら・・・と思う。

でも、世間に受け入れられるか、親や親戚から何と言われるか、そうしたとっても保守的で悪い意味で日本人らしい考えから勇気が出ないと思う。

選択的シングルマザーについて自分自身が、そして周りが無知であるということが最大の問題なんですね。

子どもは親が一人で育てるものじゃない

日本はとにかく親に、しかも母親に厳しいと思うんですよね。

最近は父親も家事育児に積極的な人が増えていてとてもいいと思う。

だけどそれ以前に、もう少し親の負担自体が減ってもいいんじゃないかと思うことがあります。

学校や保育園にはとっても感謝しているけど、地域社会がもっと地域の子供たちに目を配ってほしいなと思うんです。

私自身もうちの子だけじゃなくてよその子のことも助けたいし、逆にうちの子供のことも見ていてほしい。

そうした協力体制が整っていて、周りの受け入れ態勢があると選択的シングルマザーになろうという女性がもっと増えていくのではないかと思うんです。

もっと選択的シングルマザーという選択肢を広く知ってほしい

今、シングルマザーとして生きていて、こんなに自由でのびのびと親業ができるならもっと早くから知っていたかったと思うことがあります。

苦しんで、恨んで、体に不調をきたしてまで我慢していた結婚時代よりも明らかに今の方が幸せで自由です。

結婚しているかどうかよりも、その人が幸福でいられるかどうかを重要視できるようになってほしい。

そのためには選択的シングルマザーという存在を広く世に知ってもらう必要がある。

しかも知ってもらうだけじゃなくて、選択的シングルマザーという生き方が、「当然選んでいいもの」として広く受け入れられる必要があります。

もっと自由で生きやすい社会に

まだまだ選択的シングルマザーという生き方を一般の人が選ぶのにはたくさんの高いハードルがあると感じます。

もしかしたら、私がそうだったように一度は結婚して子供をもうけ、その後離婚するほうがまだすんなりと行くかもしれない。

でも、それを求めていない人がわざわざシングルマザーになるために結婚して離婚して・・・なんて馬鹿げています。

もっと選択肢は多くていいはず。多様性のある社会になってほしいです。

少なくとも私は離婚して幸せを手に入れました。

それは心の底から言える事実です。

すべての母たちに選択の自由がある。

そんな生きやすい社会に変わっていきたいです。

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