昨年、小学2年生の息子が軽度のADHDの診断を受けました。
診断を受けて、我が家は少しだけ前に進み始めたような感があります。
叱るのではなく、過ごしやすい環境を整えることで、イライラせずに過ごすことが息子のためにも私のためにも大事な事なんだと少しずつ理解を進めている最中です。
今回は、イライラを回避するために辞めたことと、イライラのもとである息子の特性についてご紹介します。
目次
うちの子は片付けができない ~ADHDの特性~
ADHDの息子は軽度のADHDです。
息子はちょっとした多動性や衝動性、注意欠如といった特性を持っています。
集中するのがちょっと苦手だったり、やりたくなったことを我慢するのが苦手だったりするのですが、今回はその中でもこのことについてお話します。
それはこちら。
大事なことなので大きな文字で言いました^^
そう。息子は本当にお片付けが苦手。
学校ではクラスでただ一人、お道具箱に物を収めることができず、息子専用の大きなスペースが用意されていると担任教師から聞きました。
・・・お恥ずかしい。でも、それを恥ずかしいと思うのではなくて、有難いと思った方がいいのですよね。
家に帰ってきても、ランドセルや上着はまず床に放置。言われないと片付けられません。
うちの子が苦手なこと・・・出したものがしまえない!
息子の苦手なお片付け、まずはシンプルに出したものがしまえないんです。
漫画本を出したら置きっぱなし。
ブロックで遊べば床は足の踏み場がないほどにブロックがばらまかれ、新しい商品のビニールをはいだらビニールが床に散乱。
水を飲むために出したコップも、工作をしたくて出したセロテープも、とにかく何から何まで物をしまうことができない!
でもね、しまうのはすごく苦手だけど、出しっぱなしの物をよけて歩くのは上手なんですけどね。
うちの子が苦手な事・・・引き出しが閉められない!
そして極めつけに、引き出しを開けたが最後、閉めることができない。
これは本当にびっくりしました・・・。
その日着る洋服を、自分で決めて着るようにさせてから息子専用のタンスを用意していたんですが、毎朝洋服を取り出したらそのまま引き出しを開けっぱなし。
洗面所やリビングの引き出しも、出したいものを出して、そのまま放置。全開のままなんです。
私も片付けが得意なほうではないので、物を片付けるのが苦手な気持ちは分かってあげられているつもりでいたんですが、引き出しを閉められないのはびっくりしました。
だって、一瞬だよ?引き出し閉めるのなんて。
でも、息子からしたらきっと、大したことのないことなのでしょう。引き出しなんて閉めてるより気になることがあるようです。
怒らずにいるための工夫
引き出しが閉められないのは何とかしてもらいたいですが、病院でもアドバイスもらった通り、怒ったところで変わらない。
だったら、怒らなくて済む方法を考えてみようという気持ちになりました。
引き出しが閉められないのだから、引き出しにはしまわない
そこで私が考えたのはこれ!
そう。極力引き出しには物を入れないようにしたんです。
例えば、学校に持っていくハンカチやマスクは、引き出しではなく蓋のないバスケットに入れておくだけ。
自宅学習に使っている教材なども、棚のひと区画を大きく使って「置けばいい」だけにしました。
洋服はハンガーラックにかけて収納
洗った洗濯物も、これまでは畳んできれいに引き出しに入れていたんです。
ちゃんと立たせた状態で取り出しやすいように入れていました。
でもね、どんなにキレイに入れてやっても、1日でグチャグチャ。
しかも引き出しは全段開きっぱなし。
毎日毎日「引き出しを閉めなさい」「引き出しを閉めなさい」「引き出しを閉めなさい」・・・!
もう嫌!!!
って、なってしまったんです。
それは息子もきっと同じ気持ちだったと思います。
だから、お互いが嫌な気持ちにならないように、畳むのをやめました。
洗濯したら、シャツやトレーナーは一着ずつハンガーにかけて干します。
取り込んだらそのままハンガーラックに移すだけ。
畳みませんし、引き出しには入れません。
これなら、息子はハンガーから外すだけだから、引き出しには触らなくていいわけです。
パンツと靴下はボックスに放り込むだけ
また、パンツと靴下もこれまでは畳んで引き出しに入れていました。
これも辞めました!
洗濯物を取り込んだら、取り込んだままの状態で専用のボックスに放り込みます。
明らかにお行儀のよくない収納方法ですが、いいんです。
だって、ボックスだったら閉める蓋もないし、引き出しじゃないから空きっぱなしでOK!
これなら息子も出し入れしやすく、閉め忘れるということはあり得ません。
発達障害の子供の子育てには、共感してくれる人が必要
そこまでしても、息子はいったん出したパンツを床に放ったらかしにしたり、ブックカバーを本から外して、そのまま床にほったらかしにしたり。
相変わらず息子の部屋は掃除した次の日にはグチャグチャになってしまいます。
でも、以前よりはましになったし、本人も引き出しを閉めるストレスが減った分、過ごしやすい部屋になったみたい。
少しずつこうやって息子の居心地のいいように色んなことをカスタマイズしていけばいいんですよね。
実は、息子が引き出しを閉められないことについて、同じくADHDを持つ人に相談したんです。
そしたら、とっても軽やかに言ってくれました。
「分かるなあ。私もそうだよ~。」
その一言ですごく心が軽くなりました。
そうか、引き出しが閉められないことにばかり囚われなくていいんだ。
そう思えたのは、息子の特性について共感してもらえたからです。
私達親子には、共感ほど勇気をくれるものは今ありません。
本当にうれしかった。
まだまだ悩みは尽きないし、イライラしてしまうことも毎日のことなのだけど、こうやって一つ一つ向き合っていこう。親子で少しずつ、今いる場所から違う場所へ進んでいこう。
そう思っています。