ADHDの息子、どうして?

息子は現在小学校3年生。

2年生の時に、軽度のADHDと診断されました。

ずっと、親として息子の気持ちを知りたかった。

どうしたら息子が気持ちよく生活できるのかをずっと考えて頭を悩ませてきました。

今もそれは変わらないのだけど、息子が成長してきたことで、言葉で説明できることが増えたことで私がずっと疑問に思っていたことをゆっくり話すことができましたのでご紹介します。

ADHDのお子さんを持つ方の参考になればと思います。

また、息子との会話を音声アプリスタンドエフエムで録音しています。良かったら親子の会話を聞いてみてください。(私が盛大に反省していますが)

ADHDの息子に聞いてみたこと

ADHDの息子の話

先日、息子と一緒に外を歩いていた時のこと。

疑問に思っていたことをふときいてみたんです。

それは、息子の好きな教科、嫌いな教科について。

息子からの返答は、「ぼくは国語が苦手」でした。

どうして国語の授業が嫌いなの?

どうして国語が嫌いなの?

自然と聞いた私の問いに対して、息子が語ったことはこうでした。

「国語の授業は書く練習をする時間がたくさんあるんだよ。」

書く練習をすることが嫌いということなの?

丁寧に書くと上手な字が書けるのに?

私の頭の中は更に疑問でいっぱいに。

どうして漢字練習が苦手なの?

続けて息子が話してくれました。

「国語の授業は、書く練習を沢山するでしょ?」 「そうすると、僕は一生懸命書くでしょ?」

そうだね。

一生懸命書く練習できるのに、なのに国語が苦手なの?

むしろ、おしゃべりが達者な息子は国語が好きかと思っていたんです、私。

息子の説明に母納得!上手に説明してくれてありがとう

上手に話してくれてありがとう

この後の息子の説明を聞いて、私本当にうれしかったんです。

こんなに気持ちを言葉で分かりやすくお話してくれるの、初めてだったから。

息子の学校での気持ちがすごく想像できて、「それで一生懸命早く書いていたんだね」って、すごく納得しました。

そして、私と同じように、発達について不安を持っている子を育てる親にとって、このお話はきっとすごく役立つと思います。

なので文章としても、音声としても残そうと思います。

国語の授業には書く練習がたくさんあるから

では改めて息子の言葉を。

「国語の授業には、書く練習がたくさんあるんだよ。」

そう。

それが息子が国語が苦手な理由だと言うんです。

どうして?

書き取りの練習をしていると、周りの声が耳に入ってこない

「書く練習を一生懸命するでしょ?そうすると、書いてるときは周りの声が聞こえなくなっちゃうんだ。」

これを聞いてハッとしました。

息子はADHDの特性上、集中するのが苦手な反面、これと思ったものには没頭するところがあります。

一生懸命漢字の書き取り練習をするあまり、周りの声が聞こえなくなってしまうそうなんです。

書き取り中に先生がお話しすると、僕は聞き逃しちゃうんだ

「周りの声が聞こえなくなっちゃうから、先生が何かお話しても僕には聞こえてないんだよ。」

私にとっては、手を動かしながら人の話を聞くというのはできて当たり前のことなんです。

集中しているときも、話しかけられればすぐに返事をすることができるし、パッと切り替えができます。

でも、息子はそうじゃない。

先生のお話が聞こえないから、次に何をすればいいか分からなくなっちゃう

「先生のお話が聞こえていないから、周りのみんなは聞こえてて次に何をすればいいか分かってるけど、僕だけが分からないんだよ。」

分からないのっていやですよね。

自分だけって怖いですよね。

息子がちゃんと話してくれたおかげで、息子が学校で感じたことがそのまま伝わってくるようでした。

急いで書き取りをして、先生の話が聞こえるようにしてるんだよ

「だから僕は、先生の話が聞こえるように、急いで漢字の練習を終わらせてるんだよ。」

思わずため息が出るほど納得しました。

息子がどうしてすごく汚い字ばかりドリルに書いているのか?

なぜ、ありもしない字を作り上げて、適当に漢字の練習をやり過ごしているのか?

すべては授業中に困らないため。防衛のためだったんですよね。

教えてくれた息子に私がしてしまった、絶対NGな事

私はずっと知りたかったんです。

どうして「丁寧に書こうね」、「読めるように書こうね」と何度言い聞かせても息子がそれをしないのか。

今回、息子が気持ちを上手に言葉にしてくれて、とても嬉しかったんです。

それなのに、それに対して私が息子にしてしまったことが絶対にしてはいけないことだったんです。

そのつもりはなかったけれど、しっかり意見を押し付けている私の声を聴いた

押し付けていた自分に気づいた

息子の話がとても大切な話だと思ったので、我が家ではそのお話を再度音声で保管しようと音声アプリスタンドエフエムを使用して音声配信をしました。

それを後から自分で聴いてみて愕然。

「漢字の練習をしていると先生の声が聞こえなくなってしまうけど、字の練習は丁寧にした方がいいよね。

そのためにはどうしたらいいと思う?」

そう息子に問いかけたんです。

息子からの返答はこう。

「練習とお話を聞くのとを、集中して半々で頑張る。」

どうしょうか?

私は、とっさに思ってしまったんですよね。

「それ、今までと変わんないじゃん」と。

それで、こちらからもアイデアを出してしまったんです。

だけど、息子に必要なのは、自分で考えて解決しようとすることだったんだと、あとから激しく後悔。

息子が考えた方法でまずはやってみないと意味がないのに、親が先回りして入れ知恵して、ろくでもないことをしてしまいました・・・。

無自覚に息子を尊重できていなかった自分に愕然

息子が言葉で思いを伝えてくれたことが嬉しくて、音声に残そうと思った今回。

それ自体は良かったのですが、そこにいたのは息子の自主性を尊重できていない、ダメな母親の私でした。

息子を応援したいと思っているし、息子が学校で楽しく過ごせたらいいと心から思っている。

その気持ちが、息子自身の考えを自分の意見で上塗りして、私の思った通りに息子を動かそうとしたということにつながったんだと思うと、背筋がひやりとします。

気持ちを教えてくれてありがとう。息子の言葉に耳を傾けていこう

伝えてくれてありがとう

今回、自分たちの会話を音声にしてみて初めて、自分がいかに息子をコントロールしようとしているのか、息子の話を聞いているようで聞いていないのかをまざまざと見せつけられました。

息子がせっかく自分で考えてどうしたらいいのか考えているのだから、親としてそれに寄り添って応援してやりたい。

失敗したと本人が思ったら、その時また一緒に考えてやりたい。

そうやって息子の心の発育に付き合っていきたいと思います。

今回はとっても嬉しかったことと大反省とが一度に来ましたが、同じようにADHD児を育てる方の参考になるといいなと思います。

親としてもこれからもっと成長していくぞ。

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