ズル賢く立ち回れ!シングルマザーが正社員になるために必要なスキルとは?

目次

はじめに

平成28年の厚生労働省による調査では、シングルマザーの終了率は全体の82.7%。そのうち、正社員として働いているのは44.3%でした。以前よりは正規雇用率は改善しているとはいえ、それでもまだまだ低い水準です。

離婚に際して、それまでの職を失ったという人、少なからずいるのではないでしょうか?このブログの管理人であるまるもその一人。シングルマザーになったときの子供の年齢とそれまでのキャリアによって、新しく職を得るための苦労はそれ以前の就職活動とは全く違ったものになることがあります。離婚時の年齢も関係するかもしれませんしね。ましてや、正社員の働き口をすぐに見つけることはなかなか大変なことです。

今回は、今現在非正規雇用で働いているシングルマザーに向けて、正規雇用になるために役立つ知識をご紹介します。

今の環境で正社員になることを考える

「できることなら、今働いている職場でそのまま正社員になれるなら、それが一番助かるな」という人が一番多いのではないでしょうか?新しい環境に移るとなると、通勤時間が変わって子育てとの兼ね合いに影響があったり、新しい人間関係を作らなくてはなりません。各種手続きが大変ということもあるかもしれませんね。なら、まずは今の職場での正社員化が可能かどうかを最初に検討しましょう。

正社員になれる可能性があるかどうかを見極める

今働いている職場で正社員化できるのかどうか、そこを見極めます。まず、今その職場が求人を出していて、そこに「正社員登用あり」という表記があるならば、チャンスあり。また、最近その職場で退職をした社員がいたり、普段から離職率がそこそこ高くて人の入れ替わりが激しいということなら、これもチャンスありと考えることができるかもしれません。離職率の高い職場は、常に慢性的な人手不足を抱えています。今いる人に辞められては困るわけですから、やる気がある非正規雇用者にもチャンスが回ってくる可能性があるわけです。

逆に、入社時に雇用形態が変わることがないことを明言されていたり、すでにほかの人が正社員化に失敗していたりと、可能性が低いと感じるなら要注意。下手に確認したりすると、それだけで印象が悪くなることがあるので注意が必要です。

自分で勝手に判断をしない!可能性があるかは必ず聞いておく

上で述べたような条件がそろっていた場合でも、「それなら私は正社員になれそうだ」と早合点してはいけません。正社員になれるものと思い込んでしまって、あとからそれが不可能だと分かった場合、モチベーションを取り戻すことはほぼ無理というほど難しいことになります。状況を見て、可能性があると感じたら、必ず職場の立場のある人に確認をしてみましょう。

誰に聞くかは一番大事。しっかり見極めよう

「私はこのまま頑張ったら正社員になることができますか?」これをこのまま聞くのは意外とリスキー。聞く人によっては、「なんだ突然に、厚かましいな」と感じることもあるからです。では、誰に聞くのがベストでしょうか?

まずは、身の回りの正社員で、役職のついている人。管理職の人です。その人は部下から慕われていますか?会社からの評価は得ていますか?ただ管理職というだけでは、話をしても何もしてもらえない可能性もあります。信頼できる人かどうか、しっかり見極めましょう。

また、話をするときにはできれば複数の管理職の人の耳に入るようにしましょう。課長クラスの人に相談する場合は、その話が部長にも報告されるように仕向ける。部長クラスの人と直接話せるような環境の職場ということでしたら、「相談がある」と場所をセッティングして、直属の上司と部長とでいっぺんに話を聞いてもらうこともできるかもしれません。

ここで必ず気を付けなくてはならないのは、「普段一番仕事で絡みのある上司の顔をつぶさない」こと!仕事を一緒にしている上司をすっ飛ばして、立場のある人に突然相談を持ち掛けるのはとても印象が悪いことです。慎重に、誰のことも辱めず、なおかつ「この人が正社員になるために協力してやりたい」と思ってもらうことが重要です。

聞き方にはコツがある。うまく聞いて良い印象を持たせよう

勤務している場所が、いくつかある支店の一つで、人事的なことは本社で一括管理しているという場合は、現場の上司に相談をしても、人事まで話が届かないということもあります。そんなときは、話の仕方に注意します。

面倒ごとをとにかく毛嫌いするタイプの人もいますから、「正社員になれる可能性はありますか」と真正面から聞いてしまうと即座に面倒だと思われてしまうことがあります。そんなときはこうです。

「この会社でしっかり頑張っていきたいと思っています。できるなら正社員になりたいという気持ちがあって、可能性があるのか知りたいです。お手数ですが、○○さん(上司の名前)から、人事に質問をしてみていただけませんか?」

面倒がって動いてくれなさそうな上司の場合は、上司にしてもらいたいことをできるだけ小さく、簡単なことにとどめるようにしましょう。「人事に質問をしてほしい」だけならば、責任も大きくありませんから、上司も動いてくれる可能性が上がりますし、人事部にも「○○さん(あなた)は正社員になりたい気持ちがあるのか」と伝わるわけです。

自分自身はその環境で正社員になりたいかを考えてみる

正社員化に向かって動くその前に、あなた自身がその会社で正社員になりたいかどうか?はとても重要なことですのでしっかり考えておきましょう。勤務時間が合わないなど、今すぐには正社員になりたくないといった考えももちろんあるでしょうが、もう少し大きく、総合的に考えて。

いくつか問題はあるけれど、それらが解消できたら正社員になりたいな、と思えるなら頑張ってみるべきです。今現在の暮らしの状態は、子育て世代のシングルマザーにとって長く続くものではありません。子供に手がかかるのも数年でだいぶ解消しますし、一人でお留守番したり、習い事に出かけたりもできるようになります。何年か先なら正社員になりたいと思えるなら、その会社は十分魅力があるんです。

逆に、そこまで考えてもこの会社では違うというなら、大変でも転職活動を視野に入れてみては?今すぐには難しくても、今のうちからスキルアップしたり、今の職場でできる範囲で経験を積んでおくのも役に立ちます。履歴書に書くという前提を持って仕事に当たるようにしてみましょう。

正社員になれる可能性があるなら実践すべきこと

もしかしたらこの職場で、正社員になれる可能性があるかも!そう感じたなら今日から実践したいことをまとめてみました。すぐできることですから、今すぐに始めましょう。

意欲的に仕事に取り組もう

「正社員になりたい」と声を上げると、色んな偉い人から見られるようになります。本当に正社員にしていいのかどうか?を大注目で見られてしまいます。これまでの行いがイマイチまじめではなかったという人は要注意!大いに方向転換が必要です。

自分の仕事を丁寧に、かつ迅速に行うように心がけましょう。できるだけミスをしないように気を引き締めて!

そのうえで、あと一歩頑張れそうなら、周りの人たちの仕事を見てみましょう。誰がどんな風に動いていて、職場がどのようにまわっているのか、全体を把握するようにしましょう。そうすると、「ここがもう少しこうなったらもっといいかも」というアイディアが湧くことがあります。そしたらラッキー!自分の仕事に影響を出さない範囲で、プラスワンの仕事ができたらとても好印象です。ただし、それは職場の風土によってマチマチ。決められた仕事以外は勝手にしないでほしいという風土の職場なら、あくまでも自分の仕事をきっちりやることに集中しましょう。

頑張っているということを周りにアピールしよう

意欲的に頑張ることはそれだけでとても素晴らしいことですが、それに上司が気づかなければ正社員化への役には立ちません。そこで、頑張ったことはちゃんとアピールしてみましょう。

ただし、「私を見て!!!」という、いわゆるかまってちゃんになってしまうと逆効果。自然にさらっとアピールするよう心がけましょう。

アピールの効果的な言い回しを覚えておこう

アピールするときに、心がけたいのは「主語の使い方」です。どういうことか、例を見てみましょう。

悪い例)「私が頑張った仕事、見てください!」

良い例) 「○○さん(上司)に教えていただいた仕事、できました!ご確認をお願いできますか?」

極端ですが、どうゆうことか分かりますか?話をするときの主語を、上司にすり替えるんです。ダメな管理職の場合、自分の世話で精いっぱいで、部下のことまで考えが及ばないこともしばしば。ですから、主語を上司にしてあげることで、興味を抱かせるわけです。

また、職場に管理職が何人もいる場合や、直属の上司よりも立場が上の人も同じフロアーにいる場合は、こんな言い回しも有効です。

例) 「○○さん(上司)、提出した●●の件、ご確認ありがとうございます!」

主語は上司におきつつも、自分が仕事をしたことが周りにいる役職者にも聞こえるように仕向けるわけです。声のボリュームには気を付けましょう。

正社員になりたいことを定期的に発信しよう

正社員になれる可能性があるとしても、よほどフットワークの軽い会社でなければ即座に動いてもらうことはできません。一度アクションを起こしたからといって安心してはいけません。

腐ってしまったら負け!根気よく頑張ろう

正社員になりたいという気持ちを伝えたのに、会社側が何もしてくれないからといって腐ってしまってはいけません。会社側は、あなたの正社員化に対しては消極的でも何も感じません。あなたがどんなにやきもきしても、会社側はどこ吹く風なんです。

ところが、あなたがそれを良しとせず、態度を変えたり、仕事への頑張りを止めてしまったら、会社側はそれには即座に反応するでしょう。

会社というのはそういうものです。どんなにいい人に囲まれていても、制度の整った職場だとしても、会社はあなたのために都合よくは動きません。それは忘れてはいけません。

半年に一度程度、弱音を吐こう

なかなかうまく正社員にしてもらえなかったとしても、腐ってはいけません。いけませんが、だからといって大人しくし続けてもそれはそれで会社から正社員になりたいということをうやむやにされたり、忘れられたりしてしまいます。そこで、たまには上司に弱音を吐くようにしましょう。

人間はいったん弱音を吐くとどうしてもその負の感情に引っ張られがち。一度弱音を吐くと、芋づる式にどんどん弱音ばかりになってしまうなんて人もいるのでは?

そこで、あらかじめルールを決めておきましょう。いつも弱音ばかりという印象にならずに、でも忘れたころに「私、ちゃんと正社員になれるんでしょうか?」とつぶやく。それを繰り返すんです。周期は大体半年程度で考えると「あの人文句や愚痴ばかりだよね」と言われずに済みますよ。

「いい人」にはなりすぎんないように気を付けよう

根気よく頑張る!とは言いましたが、だからといって、文句も言わず、いつもニコニコ「頑張ってますアピール」を繰り返している人、イタイわぁ~~!と、思いませんでしたか?

実際、そうゆう「いい人キャラの人」のことがちょっと嫌いという人は多いものです。特に女性のほうが多いような職場に身を置いているならその傾向が強いかもしれません。多くはやっかみからくるものですが、せっかく正社員になるために虎視眈々と頑張っているのに、職場の同僚からのやっかみに足を引っ張られたくはありません。

周りから浮いてしまわないように気を付けよう

そこで、正社員化に向けて頑張りつつも、仕事を引き受けすぎないように気を付けます。周りの人との協調を乱すというようなあらぬうわさが立ってはいけません。同僚の性格をよく観察して、「あの人は目立とうとしていい子ぶりっこしている」なんて言われないように、ちょうどいいところを探るようにしましょう。

時には少し毒舌を発揮しよう

「あの人、仕事にまじめで無駄口もたたかないけど、休憩のときに話してみると実は面白い人よね。」

そんなキャラクターで思い出せる知人はいますか?もしいるならその人がお手本。勤務時間中はお給料が発生しているわけですし、上司も正社員になりたいあなたのことを見ていますから、とにかくまじめにしっかり仕事を頑張りましょう。でも、休憩中なら大人しく縮こまっている必要はありません。同僚の方とお話を楽しんでいいし、時には少しピリリとエッジの効いた発言をしてもいいんです。むしろ、そのほうが同僚の方からしても親しみやすさを感じるかもしれませんよ。

また、ちょっとくらい息抜きできる瞬間があったほうが、仕事を頑張るのにもメリハリがつきます。超毒舌にならないように気を付けて、息抜き程度に毒を発してみてくださいね。

これだけはやってはダメ!NGワードを決めておこう

正社員化への道は長く険しい道のりになることもあります。数年がかりになることももちろんあります。頑張っていく中で、心が折れることももちろんあるでしょう。そんなとき、「これだけは絶対にNG!」ということがあります。覚えておきましょう。

退職を匂わせて正社員になる交渉をするのはやめよう

それはズバリ、「このまま正社員になれないのなら辞めます」と、退職をちらつかせて正社員化の交渉をしてしまうこと。会社側からしたら、まったく勝手ですが、「この会社で長く頑張り続けたい」という前向きな人に社員になってほしいわけです。なのに、「社員になれないなら辞める」という趣旨の発言は、「社員になることが今頑張っていることのゴールですよ」とモロバレにしてしまっているわけです。たとえ本心でも、いいえ、本心だからこそ、絶対に言わないようにしておきましょう。

特に、会社の中の古株のおじさん達は、自分たちは会社の悪口を言う割に、ほんの数年しか勤務していない新参者に会社を悪く言われることを嫌います。「俺たちの時代は」とか言っちゃう人は要注意です。そのようなタイプのおじさんが上司の場合は特に気を付けましょう。※おばさんも同様ですよ!

今の環境で正社員になることが絶望的ならやっておくべきこと

残念なことに、今の職場での正社員化は無理だろうと結論が出ている場合で、それでもやっぱり正社員にこだわりたいと思うなら、転職を検討する必要があります。今すぐにでも転職できる力があると確信しているなら、善は急げです。転職サイトにすぐ登録だけでもしておきましょう。

情報を得るということは財産になります。すぐの転職が難しい場合でも、履歴書の作成をしておいたり、転職サイトに登録をして、眺めてみたりはとても役立ちます。損するようなこのではありませんから、ぜひしておきましょう。

スキルが足りないと思うなら今から準備をしておこう

今の職場では正社員にはなれない、もしくはなりたくなさがすごいから転職したいけど、今のスキルではあまりいいところに行けそうにないな。そう思っているなら、今日からスキルアップを始めましょう。スキルは1日にしてならず。早く始めるに越したことはありません。

正社員になるために身に着けておいたほうがいいスキル

では、転職に役立つのはどのようなスキルなのでしょうか?今回は資格取得ではなく、実務として使うことのできるスキルとして考えてみます。資格は履歴書に書くことができますからもちろんあったほうがいいですが、実際と家庭を抱えて資格試験を受けに行くだけの余裕があるかというと、無理という思ってしまうこと、ありませんか?その上、頑張って取った資格も、面接で「この資格、本当にちゃんと使えるんですか?」なんて、ド失礼極まりない、悪魔のような言い方をしてくるおっさんが意外といるものです。なら、資格名は書くことができなかったとしても、「しっかり使えます!」と自信を持って言えるスキルを育てましょう。

どこに行っても役に立つ、定番のワード・エクセル

事務関連の職種にかかわらず、今やどこに行っても役に立つオフィスソフトは、自信がない人は今すぐ勉強を始めたいスキルです。特にエクセルは、普段の仕事内容がデスクワークではないという方であっても、何かを集計したり、保管用のデータを作成したりと柔軟に使えますから、ぜひすぐに使いこなせる状態にしておきましょう。

中でも、VLOOKUPやCOUNTIFなどの関数は使用頻度も高く、使えると重宝します。IF関数、FIND関数などとの組み合わせでも使用できるように練習しておくと便利ですよ。

今は特別教室に通わなくても、Googleで検索するだけでたくさんの学びになるサイトがヒットします。完全な独学であってもかなりのレベルまで学ぶことができますから、ものは試しで練習してみてくださいね。

接客経験があるなら強みにして!電話対応スキル

ビジネスパーソンとしての基本である、マナーが電話でも発揮できる人は、実はそんなに多くありません。電話は顔が見えない分、言葉にとマナーでお客様や取引先企業の担当者に満足を提供することが求められますから、実は立派な専門スキルです。

今の環境で電話対応ができるという人なら、その対応がお客様にとって満足のいくものであるか、職場で一番対応が上手、もしくは下手なのは誰か、を観察してみましょう。下手な人はなぜお客様を怒らせてしまうのか?上手な人と何が違うのか?お客様の求める対応はどのようなものか?を研究してみてください。

多くの企業は「お客様からの問い合わせ」を事業の指標の一つに設定しています。それがインターネット経由の問い合わせなのか、FAXなのか、直接の来店なのかは事業によりますが、お客様に興味を持ってもらい、問い合わせをしてもらい、契約してもらう。この流れは、商材が違えど多くの企業で共通しているわけです。

となると、契約につながる可能性のあるお客様からの問い合わせを受ける電話のスキルは大変重要です。対応のマニュアルは企業によって違いますが、基本的なマナーや言葉遣い、間合いの取り方、声のトーンなどは今のうちから練習できます。「実際に電話対応を契約に繋げました」とアピールできる可能性がありますよ。

説得力のある物言いができると周りの見る目が変わる!分析スキル

残るスキルは分析スキル。突然分析といわれても・・・!という方、大丈夫ですよ。分析は「ここまで出来たら完璧ですよ」という、完成形が定められたものではありません。視点も考え方もそれぞれでいい、数値的根拠と仮説を立てる発想力にフレームワークを組み合わせれば、割と誰にでもできるものです。

例えば、今現在小売業に従事している人なら、お店の仕入れと売り上げの関係を考えていますよね。飲食の方なら材料が余ってしまわないよう、仕入れの量とオーダー数は照らし合わせて考えているとおもいます。それを、たとえあなたが店長でなくてもやってみるんです。別に職場に提出する必要はありません。数字に当てはめて考えられる練習をするということです。

まじめにしっかり働ける人でも、仕事を自分で組み立てられる人、職場全体の今期の達成目標を逆算して行動に落とし込める人は多くありません。「私今手が空きました。何かやることありませんか?」と聞けるのはいい社員ですが、「今年の達成目標をクリアするためには、今の働きだけでは足りません。こんなことを追加してはどうでしょうか?」と発案できたら、もっと仕事が楽しくなりますよ。

まとめ

いかがでしたか?非正規雇用で頑張るシングルマザーにとって大切なことは、いかにズル賢く、いかにお偉方のおじさん達を手なずけるかだと私は思っています。男女雇用機会均等法が施行されて久しいですが、まだまだ社会は女性が子育てしながら全力で働ける環境ではありません。だから私たちは、男性よりもズルく、賢く立ち回る必要があるんです。

満足できる勤務環境を手にするために、頑張るシングルマザーの目に留まったら嬉しいです。

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