息子のADHDの詳しい診断結果を聴きに行ってきました

我が家の一人息子は軽度のADHDです。これまで紆余曲折を経て、先日正式に診断を受けてきました。ADHDであるということだけは、最初に病院を受診した日に口頭で「そうでしょうね」というようにお医者様に言ってもらっていたんですが、その後、自閉症の合併症状がないかという検査をしたり、親である私にもヒアリングがあったりと、いくつかの検査を経て詳しい診断結果を聞いてきましたので。改めてレポートしておきます。

うちの子はADHD。ADHDうちの子の場合。

うちの子の場合のADHDとは

発達障害。そうひと口に言われても、種類がありすぎて何が何だか分からない。それが私の印象でした。うちの息子の場合は発達障害の中でもADHDという種類。そしてADHDにもいろいろな状態があるということが息子のことで調べる中で分かってきました。

息子は、感情のコントロールが苦手なところがあります。楽しいときも、嫌な時も気分の切り替えができずに引きずってしまう。それがもとでお友達とのトラブルになったこともあります。

また、忘れっぽく、毎日のように忘れ物をしてしまいます。家から学校に持っていくのを忘れないように気を付けてあげても、学校から家に物を持ち帰ることを忘れてしまうんです。

更に、じっと座って集中を続けることがとっても苦手。好きなことならいつまででも集中が続きますが、学校の授業中など、静かにしていないといけないところで鼻歌が出てしまったり、椅子を揺らしてしまったり。

そんな息子、病院で検査してもらった結果、次のような結果が出ました。

自閉症は合併していないと思われることが分かりました

自閉症を合併しているかどうかの検査を受けました

ADHDを持つ人はよく、自閉症を合併することがあるそうです。ですので息子も自閉症を持っていないかどうか、確かめることになりました。

自閉症を合併していないかどうかは、私へのヒアリングでチェックされました。これ、私とお医者さんとで口頭でのアンケート形式で聞き取りをしていくものなんですが、正直ちょっと難しいなと感じました。

というのも、親だから息子のことは良く言いたくなっちゃうんですよ。その気持ちを抑えるために、気を付けていると、今度は厳しいことを無駄に言いそうになってしまう。大切な検査と思うほど、平常心でフラットにいることにすごく神経を使いました。

チェックは、息子の幼少期についての質問と、現在についての質問に分かれていました。細かく、シーン別に質問が用意されていて、一つ一つ記憶をたどりながら答えていきました。

その結果として、息子には自閉症スペクトラム症の可能性は低いということが分かりました。もともとの予定が狂ってしまった時に気持ちが修正できなかったり多動の傾向はあるものの、切迫した状況ではないので、家庭と学校とで見守ってやることで対処可能だろう、という趣旨の結果報告書をもらいました。

私としても、「自閉症を合併しているかも」と言われたとき、それはなさそうだなと思っていたので、この結果でホッとしました。自閉症でないということにホッとしたのではありません。恥ずかしながら、親として、自分の見立てが見当違いでなかったこと、息子のことをちゃんと観察できていたと感じたことにホッとしたんです。私という親は、なんとちっぽけなのでしょうね。

WISC-Ⅳ(ウィクスラー式知能検査Ⅳ)の結果

もう一つの検査は、息子の学習能力に関する物。息子と心理士さんとで行われました。私は同席しませんでした。そのあたりは特に心配はしませんでした。息子は人見知りするタイプではないので。

検査は、以下の5つの指標で判断される構成になっていました。言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度と、それらの総合である、善検査IQです。

息子の検査結果は、同世代と比較したときの学力として、「平均」であるという結果。これも、親としては思った通りの結果だったので安心しました。

ただし、息子の得手不得手も明確になりました。目で見た物事を説明したり、質問に答えたりするのは得意だけれど頭の中で物事を処理するのには一定の時間がかかったり、スピーディーに対応するということがほかに比べると苦手であることが分かりました。

息子のように、全体としては平均値の中にいても、指標によってばらつきが見られることがADHDの特徴の一つでもあるそうです。

我が子のADHD、今後はどうするの?

さて、このように細かく息子のことを分析していただき、理解が深まったところで、気になるのは息子の今後について。病院でそれについても相談してきました。

病院での診察はこれで終わり。予約はなし。

今後、我が家はどのように過ごしていったらいいのでしょうか?

その私の問いかけに対するお医者様の返答はこうでした。

「特別この後、何かをしなくてはならないということはありません。お子さんの現状は、ADHDではありますが、日常生活を送っていく力は持っていますし、これまで通り普通学級で、学校の先生と連携していられれば問題なく過ごしていくことができますよ。」

そうなんです。今後の予定は、なし。そうゆうもんなんだなあ。

お医者さんによると、不安であるという理由で次の診察の予約をしていく人もいるし、それも一つの方法ですとのこと。精神科ってそうゆうことも割とフレキシブルに対応してくれるんですね。不安なら来ていいんだ。なんか安心。うちは、私の心の準備(?)もできているし、ひとまず診察の予約は必要ないかな。そもそも診察が可能な曜日がかなり限られるんですよ。火曜のみ!これだと、私の仕事も息子の学校も、頻繁に休まなくてはならなくなってしまいます。極力しなくていいお休みはしたくないので、それもあって診察予約は断りました。

ADHDは「発達障害」だけど、「根治すべき病気」ではないと感じた。

今回息子のADHDのことで病院を受診して、ADHDってすごく身近なものなんだなと感じました。頑固だったり、人見知りだったりといった、一人ひとり性格が違うのと同じ、特徴があってしかもその特徴がちょっと強いというだけのことで、私の乳がんのように、根治を目指す病気とはまた全く別の分野の物なのですね。もちろん、息子が偶然軽程度のADHDだったからそう思うだけで、中程度や重度の発達障害の場合にはまた全く違った対処法になるのでしょうけれど。

我が家の対応は、放課後デイサービスを利用するつもり

根治すべき病気としてではなく、長く付き合っていく特徴としてADHDを捉えたら、病院を定期的に受診するよりも、息子本人やそばで見ている私が「楽になった」「過ごしやすくなった」と感じることができることが一番の改善なのでしょう。

そこで、我が家は今後、すでに見学に行った放課後デイサービスへの申し込みをして、学校帰りの過ごし方を考え直していくことにしようと思っています。

今通っている学童には本当に感謝しているけれど、学童にも放課後デイサービスにも申し込みをしておくほどの経済的余裕は我が家にはないし、我が家がそうして籍を確保しておこうとすることで、学童に通いたかった家庭が通えないことになってしまうのも申し訳ない。放課後デイサービスで過ごすことができるならば、学童は退会しようかと考えています。

ADHDにはゴールがない。それって、普通ということ。

これからの我が家のADHDの捉え方

こうして見ると、ADHDを含む、軽度の発達障害には目指すべき指標が明確でないということが分かります。「本人が過ごしやすく、困難を感じることがないこと」が指標となると、それはすごく曖昧で、不確かな感じがします。

でも、それって普通の子たちに特に指標がないのと同じことですよね。そうなんです。

息子と私の新しい旅が始まりました

これまでは病院でADHDだと断定されることをゴールとして動いてきました。でもね、ここから先は「より良く、幸せであるために」動いていきます。

病院に行ったことで、一つのゴールに到達し、そのまま新しい旅が始まりました。今度の旅は今のところゴールが見えない。だって、息子が幸せであることが目標だから。それってすごく、ふんわりとしていて、つかみ取ることができるものではないように思ってしまいます。

だから、落ち込まないために、こうしようと思います。

今日を幸せに、笑って終えられるようにしよう。明日のことや来年のことを目指すと不安になっちゃう。不安にはならないほうがいいのだから、今日の幸せだけを考えて生きよう。

多分、そうして行くうちに、少しずつ変わっていけるんじゃないかと思うんです。

これからも親子二人三脚、失敗を繰り返しながら頑張ります!

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