努力が苦手な息子の話

軽度のADHDですよと息子が診断されてから数週間、我が家は今日も元気に過ごしています。今日は、息子のADHDの特徴の一つだと思う、「努力」について。

ADHDである息子の特徴は?

本題の前に、息子のADHDについて、特徴をまとめておきます。以前にも記事にしたことがありますので、そちらを読んでいただいた方は飛ばして読んでいただいてもいいと思います。

不注意で忘れ物が多く、集中力が続かない。

集中力が続かない

まずはこれ。息子は忘れ物の帝王です。学校に持っていくものは玄関に置いてあったとしてもさらりと忘れて行きますし、困るのは学校から持って帰ってくることを忘れてしまうこと。上履きとか体操服とか、ふでばことか、持ち帰りを忘れられてしまうとこちらは手が出せません。

さらには、持ち帰って放置したということを忘れてしまうことも。自分は忘れっぽいということは自覚しているので、必要な時にないと、家の中に自分が放置したことを忘れて、「学校に忘れてきちゃったんだ!」となるんです。

だから、こちらで何がどこにあるのか、息子に聞く前に把握しておかないと、息子の言うことを真に受けてしまっていると慌てることになることもしばしば。

「やりたい!」と思う自分に逆らえない衝動性

息子のADHDの特徴の2つ目として、衝動性が挙げられます。楽しそうだったり、何かが魅力的に感じられたとき、「やりたい!」と思ったらそれを自制心で止めることがとっても苦手。

例えば、私の住む地域は一人で自転車で出かけてもいいのは小学校3年生からなのですが、習い事に行くとき、「自転車で行きたい!自転車に乗っているところをお友達に見てほしい!」と思うことがあったようなんです。一度そう思ってしまうと、「でも、僕はまだ一人で自転車に乗ってはいけないから」とか、「お母さんが今朝、自転車はダメだよって言っていたな」など、そういったことを思い出すことが途端にできなくなってしまうんです。

やりたいことに一直線。それしか頭の中になくなってしまうようなんです。

そして、努力ができない

そして、今回の議題である、努力ができない点。

息子は頑張るということがとても苦手です。なんというのか、本人は頑張るのが苦手という自覚はまだありません。今小学校2年生で、男の子で、まだ年齢的にも頑張るというのはあまり馴染みづらいことなのかもしれませんね。息子が苦手としているのは、努力というよりもその大分手前、「宿題がいっぱい出たから頑張ろう」とか、「分からない漢字を自分で調べよう」とか、ちょっとしたことでも自分から能動的に動くことができません。

感情で怒るのは逆効果。じゃあどうしたらいいの?

怒ってもいいことはない

息子ができないとき、やろうとしないとき、感情的になって怒るのは逆効果です。これは、診察を受けたときに発達専門のお医者様からも言われたことです。それに、私自身もこれまでの息子の様子をずっと見てきましたから、実感していることなんです。

とはいえ・・・。

毎度本当に難しいと感じる

分かっていても、なかなかうまくいかないものなんですよ。どうしたらうまくいくの?どうしたら息子は気持ちよく頑張ることができるの?いつもいつもその葛藤の繰り返し、正直しんどいことがいっぱいです。

正直言って親としては、「やらなくてはならないことはやらなくてはならないのだから、けじめをつけて頑張りなさい。」としか思えないんですよね。私の性格上、そのあたりすごく捉え方がドライなようです。とはいえ、息子にはそれが通用しないわけですから、そればかり言っていてもこちらも息子もストレスをためるばかり。

「頑張っている」ことに気づかせないようにする

そこで実践しているのが、「頑張っているという意識を持たせない」ようにすること。どうゆうことかというと、「やりなさい。頑張りなさい。」というアプローチではなく、「ああ、ここが分からないのね。じゃあノートを持っておいで。」、「ここに今の式を書いてごらん?」、「ここがこうだよね?」「分かった?じゃあ一つクイズね。この問題はできるかな?」というように、一つずつ一つずつやることを指示して、一緒に考えている風に取り組むんです。

そうすると、息子としては「すごく沢山のことを一人で頑張らなくてはならない」という感じにならず、気づかないうちに長い時間机に向かっていることができます。

集中し続けることは苦手だが、熱中はできる

一人で集中を続けることはできませんが、上のような方法を取ると、一緒に取り組むことが楽しいのか、息子は割と熱中してくれます。「次の問題は?」「お母さん、もう一つ!」「お母さん、こんな問題も考えたよ!」など、自分から発展させて考えることもできるんです。

熱中できたら、頑張っていたと褒める

ちゃんとできたら「すごいじゃん!」とほめる。字を丁寧に書けたら「この字がきれいに書けたね」とほめる。一つ褒めると息子はもう一つ頑張ることができるようです。

いつもうまくいくわけではない。それどころか・・・

怒るな、怒るな私!

でも、それってすごく大変なんです。何がって、親が。

我が家の平日は、私の仕事が終わって学童に迎えに行けるのが大体19時ちょっと前。そこから21時の就寝までの2時間に、入浴・食事・宿題・翌日の支度と息子の30分のテレビタイムが詰め込まれています。宿題はプリント類は学童で済ませてきていますので、音読などの親が見ておかないといけないものを家でやることにしています。

2年生は、国語の教科書の音読に加えて、掛け算九九の暗唱なども宿題になるんですよ。この九九を覚えたはいいのですが、逆の順番で言ってみようとか、できるだけたくさんやってみようとか、そういった「本人の意思」が必要になる宿題が出るとテキメンにできません。

それに取り組ませようというとき、時間のない平日は、なかなか丁寧に一緒に机に座って、一つずつ褒めてやりながら進めるということができません。ここだけの話、「自分の宿題なんだから、自分で取り組みなさい!」と思っている自分がいます。

自分で取り組んでくれたら楽なのに、自分で「できた!」って言いに来てくれたらすごく嬉しいし褒めるのに、私が声をかけるまで、声をかけても面倒がって動こうとしない息子。正直気持ちがくじけます。声を荒げてしまうこともしばしばです。うまくいかないなあ。

まとめ

残念だけど、大変だけど、これらを解決してくれる策って、ないんでしょうね。一つずつ、一つずつ、苦しみながら一緒に取り組んでいく中で、息子の心と体の成長を待つ。これしかないのでしょう。放課後デイサービスを探して、頼ろうと思っているし、病院にもこれからも通っていく予定。それでも、結局は親の私が息子に寄り添って一緒に頑張っていくほかはありません。

本当に、ふとした瞬間に気持ちがくじけるときがあるんです。でも、くじけたからなんだと。くじけていたらいい方向に行くのかと。行かないんですよね。これが。

程よく手を抜いて、程よく休憩して、また次に一つずつ頑張っていくしかない。息子も私も。

仕方がない。やりますかね~。

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