リセット力でシンママはもっとハッピーになれる

今や年間に20万7,000組ものカップルが離婚をする時代(2019年時点)。離婚した人なんて珍しくもなんともなくなりましたが、モラハラを受けて離婚する当の本人としては、この世の不幸を背負ったような気持ちになるものです。だって、モラハラされていることも、モラハラしてくる夫と離婚して決別するのも、とっても大変なことなんですもん。

でも、ずっとこの世の不幸を背負ったままでいるのって、嫌ですよね。今回は、シングルマザーがもっとハッピーな気持ちでいられるために必要なリセット力についてご紹介します。

モラハラを受けて離婚するときの気持ち

モラハラを受けて離婚を決めるとき、大体の人のは負の気持ちを持っているものです。幸せな結婚生活を想像していたのに、実際の結婚生活はモラハラ夫から心無いことを言われたり、怒鳴られたり、生活費を出してもらえなかったり。

辛い・悲しい・悔しい

なんで私がこんな目にあるのかしら?もしかしたら私が悪いのかもしれない。

モラハラを日常的に受ける人は、思考がそのように内に向いてしまう傾向があるそうです。私も実際、自分がもっと努力したら状況は良くなるかもしれないと本気で考えていた時期がありました。

モラハラを受けた辛い気持ち、相手を恨む気持ちがあって当然ですよね。言葉が悪くて申し訳ないんですが、私は結婚時代、元夫のことを心の中では「ゴミ」と呼んでいました。

相手に仕返ししてやりたいという気持ち

モラハラで私の結婚生活をめちゃめちゃにしやがって!仕返ししてやりたい!そう考えていました。相手をぎゃふんと言わせてやりたい。自分が悪かったと認めさせたい。そんな気持ちがありました。

当時の自分の気持ちは、それはそれで仕方なかったと思います。モラハラを受けていた自分に原因があるのでは?という、自分を責める気持ちから我に返ってみると、「じゃあモラハラは何故起きた?」「あいつがクソだからじゃないのか?」と、相手の非に気づいてしまうのは仕方がないと思うんです。

モラハラで慰謝料請求できるか

モラハラでも慰謝料は請求できる

実際、モラハラが原因で離婚したカップルで、慰謝料の支払いが発生したケースはたくさんあります。だからモラハラでも慰謝料請求はできる。

でも、身体的に傷がついたりして病院で診断書を出してもらえたりということがないと、モラハラがあったという事実を証明するのはちょっと大変なことも。モラハラをする輩は外面がいいことが多いようですので、自分の辛い気持ちを誰かに吐露しても、「あの素敵な旦那様に限って。」「勘違いじゃないの?」なんて言われて余計に傷つくことも。

慰謝料は請求できるけど・・・

モラハラでの慰謝料の相場は約50万~300万程度。かなり開きがありますよね。不倫離婚の慰謝料相場が約200万~300万であるのと比較すると、かなり低い金額で決着することが往々にしてあるのがモラハラなんです。

慰謝料請求をするということは、もちろん一概にそうとは言い切れませんが。 相手との関係修復を望まないというケースが多いですよね。大変な思いをして、弁護士も手配して慰謝料を請求したけれど、取れた金額は50万円程度ということになると、弁護士費用だけでなくなってしまったなんてことも。

精神的負担は計り知れない

モラハラを受けていたというだけでも、精神的には結構追い詰められていることが多いというのに、恐怖の対象であるモラハラ夫に対して慰謝料請求をするというのはとても勇気のいることです。相手がそれを良しとしない場合、協議や調停では決着がつかず、裁判に発展するケースもあるわけです。そうなると、たとえ弁護士と契約をしていたとしても、相当なストレスを感じることになるのは避けられません。

リセット力でもっとハッピーになれると思う

リセット力でもっとハッピーになろう

というように、モラハラでの離婚で相手をぎゃふんと言わせるのは大変な割に戻ってくるものが少ないことがままあるようなんです。

ええ~~~~~(ー皿ー)という感じですよね。こんなに大変な思いをしてきたんですけど~~~。みたいな。

そんな思いをしてまで自分の無念を晴らす方法ももちろんあるんですが、第一に考えたいのはシングルママさん自身とお子さんのこれからがハッピーであること。そのために、リセットする力がすごく役に立ちます。ではリセット力ってどんなものなんでしょうか?

リセットする力は諦める力

リセット力は、自分がこだわっている物事を諦める力。相手をどうしてもやっつけたいという怒りや悔しさを諦めて、これからのことに目を向ける力です。

自分がされてきたことを忘れることはできないし、相手を許しましょうとかいう話では全然ありません。言っておきますが、モラハラをするような人は未来永劫ゴミだと私は考えています。奴がゴミであることは変わらないけれど、奴を攻撃するには自分にもそれ相応のストレスや時間的制約が発生してしまいます。だから、奴がゴミであることをそのまま放っておいて、自分だけ前を向いてしまいましょうということです。

これまでの恨みつらみをいったんリセットして、新しく始める

それって、慰謝料の請求も諦めろってこと?相手に非を認めさせるのを諦めるってこと?そんなの嫌だ!!

そう思うモラハラ被害者は多いと思います。慰謝料請求を放棄することがハッピーにつながるとは言いません。証拠が出そろっていて、弁護士が動いてくれていて、その下地があるならそのまま請求したほうが、もらえるはずのものが貰えるのでいいはずです。

そうではなく、もしも弁護士からも「慰謝料を取るのは難しいかも」と言われていたり、相手に非を認めさせるのは難しそうという局面に今いるとしたら、自分の中で相手に求めるものをリセットさせた方が、いつまでもモラハラ野郎の呪縛にとらわれずに済みますよ。ということなんです。

失うものも大きいけれど、得るものも大きい

自分が被害者になってしまった時、その気持ちに折り合いをつけるのって本当に大変。私の結婚時代には、渦巻く汚い気持ちがあって、「相手に反省させて、謝らせたい。しかもそのうえで、許さない」という、沸々とした怒りを常に抱えていました。

でも、心のどこかで気づいてもいたんです。相手は反省しないだろうということも、万が一謝られたところで、離婚することには変わりないということも。さらには、相手を攻撃することに拘っている間は、モラハラ野郎のことを考えていなければならないということも。

そして立ち止まって考えてみることにしたんです。「あれ?私、モラハラを受けていて辛いから離婚するんだよね?早く縁が切れることが私にとっての最大の勝利であって、モラハラ夫のことを頭から排除できることが私にとって最大の幸せなんじゃないの?」と。

だから私は慰謝料請求をしませんでした。明細がすべて明らかになっている、貸したお金の返済を求め、それが戻ってくれば私が勝ったんだということにしよう!て自分で決めたんです。

金銭的に、戦い続ければたぶんもう少し取れました。財産分与もちゃんと行われなかったので、相手にすべてを持っていかれたし、捨てられました。でも、その分結婚時代の嫌な記憶を呼び起こすものが身の回りから消えてなくなり、新生活を始めてから結婚時代のことを思い出す機会はほぼなくなりました。私にとっては、嫌な気持ちを断ち切って、気持ちよく息子との新生活を満喫することができることが、私が取れたであろうほんの数十万よりもはるかに素晴らしいものなんだと感じました。だから、その対応をしたことに後悔はありません。

自分なりのリセット力、探してみてね

私の場合はモラハラ夫を断ち切るためにリセットしたのが金銭的な争いと、相手に謝罪を求める気持ちでした。私の場合はそれをリセットして本当に良かった。

離婚はそのカップルによって全く異なるわけだから、みんながみんなお金を払わせることを諦めればハッピーだ、なんて、そんなわけはありません。謝罪の言葉を諦めるのがハッピーだということでももちろんないんです。

でも、立ち止まって考えてみると、「これを放棄したら楽になって、すっと新生活に入っていけるんじゃないかしら」と思うものがありませんか?もしあるなら、リセットできないか考えてみるというのもありですよ。機会があったら試してみてくださいね。

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