派遣という働き方はあり?なし?シンママの仕事選び

母子家庭の貧困は現在も大きな問題です。子供の急な発熱やPTA、学校行事などでも仕事の休みを取らなくてはならなかったりと、仕事選びに苦労している方も多いのではないでしょうか?今回はシングルマザーの働き方の一つの選択してとして、派遣という働き方を考えてみます。

目次

  • シングルマザーの働き方の選択肢と特徴
  • 派遣の仕事ってどんなものがあるの?
  • 派遣のメリットとデメリットは?
  • まとめ

シングルマザーの働き方の選択肢と特徴

母子家庭では母親は一家の大黒柱。生活は私たちの給料に大きく左右されますから、仕事選びはとても大切です。とはいえ、収入を重視した仕事選びでは拘束時間が長かったり休みが取りづらかったりと子育てには辛い環境であることもしばしばです。かといって、時間の融通がつくことを優先すると、アルバイトやパートなどに偏りがちで収入が少なくなってしまいがち。まずは選択肢を整理してみましょう。

選択肢①:正社員

まず可能性を模索したいのは正社員です。安定した収入が得られるほか、保険や退職金を始めとした福利厚生が整っている環境が多いのが何よりの利点です。長く勤務をすれば昇給も見込めますし、職場によりますが賞与などの支給があるのも収入面ではうれしいポイントですよね。

ただし、安定した生活を手に入れることができる反面、全国転勤があったり、立場や部署によっては残業が発生したりと家庭だけを優先して生活するのが難しい環境であることも。責任のある立場になればなるほど、急な子供の熱やケガで仕事に穴を開けることに難しさを感じることがあるかもしれませんね。

選択肢②:アルバイト・パート

次の選択肢はアルバイト・パート。売り手市場の今は希望の職場に比較的決まりやすいところはいい点ですし、2か所の職場を掛け持ちしたりと比較的自由がきくのが利点です。子供が小さいために、子供たちが家に帰る時間に合わせて仕事を切り上げたいという理由からこの選択肢を選ぶ方が多いようです。

ただし、心配なのは収入面。特別な技術が必要なアルバイトで、時給や月給が満足できる額であるなら別ですが、日勤の普通職の場合にはなかなか満足のいく給与ではないことが多く、節約を強いられることが多いのではないでしょうか。

選択肢③:派遣社員

3番目の選択肢は派遣。派遣会社に登録をし、派遣会社から派遣されて職場で仕事をします。近年はIOTや営業事務などの分野の時給が上がってきていますから、収入面に期待することができる可能性もありますし、職場との直接雇用ではないため急な残業や無理な勤務を頼まれずらいのは利点です。

ただし、正社員とは異なり、職場ごとの契約期間満了を迎える毎、契約更新の確認が労働者であるあなたと職場である企業側双方に必要となります。職場にとって何か著しく不都合な事柄があった場合には契約を更新されない可能性もあります。また、働き甲斐としても正社員との間に壁を感じてしまうケースもしばしばあるようです。

選択肢④:業務委託

もしもあなたが何かの分野で秀でた技術や実績を持っているなら、業務委託という形で仕事をすることも選択肢の一つ。ITの分野やデザイン、ライティング、取材記者など、業務委託という求人は意外と発見できます。時間の自由が聞きやすく、かつ通勤の手間がないことも大きな利点。

ただし、そもそもあなたに相応の経験や実績がなくては難しい働き方である点であるだけではなく、継続して安定した収入を見込むためには様々な努力が必要にもなります。

選択肢⑤:起業

最後の選択肢は新しく法人もしくは個人事業主として事業を立ち上げる方法。好きなことを仕事にするという意味ではやりがいもありますし、すべての采配が自分でできるところも利点です。ですが、先立つものがなくては何ともならない方法でもありますし、事業が軌道に乗るかどうかの保証はありませんからなかなかチャレンジしようと考えるシングルマザーが少ないこともうなずけますね。

派遣の仕事ってどんなものがあるの?

選択肢の中で派遣という働き方に興味があるようなら、どんなお仕事があるのかは気になるところですよね。派遣会社によって特徴もありますし一概には言えませんが、どの派遣会社も様々な種類の仕事をそろえていますから、求人を見て興味のあるところがあればひとまず登録に行ってみるのがおすすめです。

派遣の求人としてダントツで件数が豊富なのが「一般事務」。電話対応や入力業務、来客対応、庶務、ファイリング等々、一般事務のお仕事は職場によって全く異なるのが特徴です。特別なスキルや経験やなくてもチャレンジしやすい求人が多いのが特徴で、「未経験者歓迎」や「初めての事務」といった謳い文句で募集を出しているところが多いので、これまでオフィスワークの経験がない場合は一般事務から探してみるのがいいかもしれません。

一般事務よりも比較的時給が高い傾向にあるのが「営業事務」です。営業社員のサポートを主な仕事内容としている営業事務は、資料作成やデータ入力、電話対応に管理業務など、こちらも多岐にわたる業務があることが多いのが特徴です。ある程度のOAスキルが求められることが多いので、オフィスソフトの経験があるならチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

体を動かして仕事するほうが性に合っているという方なら、「ルート営業」などもおすすめ。顧客先を回って提案やサービスの案内などを行います。

人と話すことが得意なら「コールセンター」などもおすすめ。一般事務よりも高い時給での求人を見つけることができるのも特徴です。製品に関する問い合わせの電話に対応したり、在庫確認やクレーム対応など、電話に関する様々な業務があります。対応に伴ってデータ入力何度も行うことが多い職種です。お休みの都合がつけやすい職場が多いというのもシンママにとってはうれしいですよね。

IT関連のスキルがあるなら、「Webデザイン」「コーダー」「プログラミング」などのお仕事がおすすめ。一般的な事務職よりもはるかに時給がよく、経験を積むことができるのがいい点です。

以前の経験があるという方なら「経理」「人事」などの求人に応募してみてもいいですね。簿記などの資格を持っていたり、前職での経験年数、使用していたソフトなどによって有利に面接が進む可能性があります。

ひとくちに派遣といっても様々な職種があります。興味のあるお仕事が見つかるかもしれませんから、一度求人を眺めてみても面白いですよ。

派遣のメリットとデメリットは?

派遣という働き方のメリットといえば、残業が少なく定時に上がりやすい点。子供のお迎えの時間などがある方にはとても助かりますよね。突発的な残業が発生することももちろんありますが、あらかじめ契約時に「残業がない」ことなどを確認しておくことができますから、無茶な残業が発生し辛く、時間の組み立てがしやすいのは大きなメリットです。

また、かつては長く働いても雇用が保証されなかった派遣ですが、今は勤続年数が5年を超えると派遣会社の無期雇用に切り替えることができるようになりました。先々を見据えて頑張ることができるようになったことも大きな利点です。

対して、派遣社員はあくまでも正社員ではありませんから、社員と一線ひかれた状態で業務にあたることが多いことは仕事を頑張りたいという方にとってはデメリット。スキルアップしたからといって仕事内容に変化が生まれるかというと、派遣先との兼ね合いがありますので一概にステップアップしていけるとはか限らないわけです。

収入の面でも正社員と比較してみるとどうしても心配になります。多くの派遣会社は交通費の支給がありません。ですのでできるだけ通いやすい立地の職場を探す必要があります。また、賞与がない点も収入面ではデメリット。

メリットにもなり、デメリットにもなる点として、派遣会社側の担当者の存在も気にしておきたいところです。仕事探しを一緒にしてくれる担当者は心強い存在ですし、就業開始後にも定期的に様子を見に来てくれますので頼りにしている方も多いことと思います。頑張ってくれる担当さんならその存在は大きなメリットです。対して、折り返しの電話をくれなかったり、誤った解釈で職場に勝手なことを言ってしまう担当さんも少数ですが実在しますから、そのような方に当たってしまうと担当者がつくことが逆にデメリットになることも。

とはいえ、総合的に考えて派遣で働くということはスキルアップやオフィスワーク経験を積んでおくための期間としてはとても有効な時間です。子供たちが少し大きくなったら正社員として働きたいと思っている方なら、派遣で経験値を上げておくというのは一つの戦略。将来のキャリアプランを考えてみて、派遣という選択肢も有効に活用しましょう。

派遣で働いていた職場で頑張りが認められ、のちに正社員になったというケースも少なからずあります。将来的なビジョンから必要ならばぜひ派遣も効果的に活用していきましょう。

まとめ

いかがでしたか?派遣という働き方は、正社員と比べるとどうしてもちょっと心配になります。でも、将来のことを考えてオフィスワークをしておきたいとか、スキルアップできる環境に身を置いておきたいと考えるなら、とても便利な働き方です。機会があれば派遣会社に登録しておくだけでも求人を紹介してもらえて選択肢が広がりますよ。

私たちシングルマザーの暮らしは厳しいですが、頑張りは決して無駄にはなりません。どなたかの考えるきっかけになったらうれしいです。

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